「透明人間」は見られないけども、映画『透明人間』を見た。
ジェームズ・ワン監督、リー・ワネル脚本で、
世界的に注目を集めたホラー映画の金字塔『ソウ』。
『ソウ』の後、ジェームズ・ワン監督は
『死霊館シリーズ』『ワイルド・スピード SKY MISSION』
『アクアマン』などのヒット作を連発するものの、
リー・ワネルは『インシディアス』シリーズの脚本、
『インシディアス 序章』の監督などがあるものの、
活躍としては地味である。
そのリー・ワネルが、
原案、監督、脚本、製作総指揮を勤める一作がこの『透明人間』。
ある意味、逆転の一手のような作品だが、
その目論見は成功している。
『ソウ』という作品は、
その脚本、予想不能なストーリー展開に魅力があるわけだが、
『透明人間』は『ソウ』の良い部分を見事に継承している。
『透明人間』は、今までも何度も映画化されてはた、
ホラー映画のひとつのパターンだが、
本作の『透明人間』のアプローチもおもしろい。
序盤では、透明に元が女性に襲いかかるショック映画と思わせておいて、
中盤ではセシリアが精神的に追い詰められ、
「透明人間」自体が彼女の妄想ではないかという
サイコ・スリラーに変貌していく。
そして後半は、モンスターや殺人鬼が襲いかかるとは全く別な、
心理的な恐怖が描かれていく。
演出もうまいし、音楽も恐怖感を煽る。
ホラー映画としての完成度は高い。
ホラー映画好きには、非常に楽しめる一作。
『透明人間』 樺沢の評価は・・・ ★★★★(4・0)
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