YouTube動画に対して、
「この動画を見て、がっかりしました」
「この動画を見て、ショックを受けました」
「この動画を見て、希望を失いました」
といったコメントがついたり、
そうした批判的なメッセージをいただくことがあります。
例えば、「統合失調症は短命！？」
という動画。
この動画の中で、
「統合失調症の人は１０年寿命が短い」というデータを紹介しています。
ですから、統合失調症の人がこの動画を見ると、
ショックを受けるし、希望を失うかもしれません。
ただし、後半で対処法も紹介しています。
短命の原因はメタボなので、メタボ対策をしよう。
しっかりと、「運動しましょう」という話です。
つまり、統合失調症の人に運動してほしいから。
放っておくと短命だけで、 きちんと運動すれば長生きできるので、
長生きできる方法を知ってほしくて。この動画を作っているわけです。
統合失調症の人は１０年寿命が短い。
これは、あくまでも統計です。
日本人の平均寿命は。８３歳なので、
統合失調症の人は、７３歳で全員死ぬのかというと、
そんなことはありえない。
６０歳で亡くなる人も、８０歳、９０歳と長生きする人もいるけど、
平均して病気ではない人よりも、寿命が１０年短いという
一つの研究データです。
なので、そこは割り引いて理解すべきです。
例えば、「がん」で、「余命６ヶ月」を宣告されたものの、
「５年以上生きている」という人もたくさんいます。
「がん」の余命というのは、
生存曲線の中央値（50%の方が亡くなる時期）を告知することが多い。
これも「中央値」なので、それよりも長く生きる人もいるし、
短い人もいる。 科学的なデータには、「幅」があって、
あくまでも「傾向」を示しているにすぎない、
ということを理解するべきです。
私がよく引用する、
「睡眠時間が６時間を切ると死亡率が５倍以上になる」、
これまた統計。
睡眠時間が短くても長生きする人はいますが、
何万人、何十万人と調べたところ、
やはり健康に悪いという「傾向」が歴然と出ている
というデータです。
平凡な動画を見て、
今まで何十年も続けている「健康に悪い習慣を変えたい！」
と思う人など、誰もいないでしよう。
ドキッとする映像を見て、
ショックや、恐怖を感じるから、
「このままじゃダメだ」と一念発起して、
「健康に悪い習慣」を頑張って変えようとするのです。
「この動画を見て、がっかりしました」
「この動画を見て、ショックを受けました」
という人は、残念ながら、現実に直面するのが嫌なだけなのです。
「あなた運動不足ですよ！」
「あなた睡眠不足ですよ！」
という、自分の都合の悪い現実指摘に対して、
「拒否反応」を示しているだけなのです。
私は、メンタル疾患になる人、
身体の病気になる人が一人でも減ってほしいので、
みなさんがショックを受けるようなデータを、
これからもドンドン紹介していきます。
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