書評/映画評

遺伝子は、変えられる ~あなたの遺伝子についての知識は間違っている!?

統合失調症は遺伝しますか? 
うつ病は遺伝しますか? という質問を、よくもらいます
。

親族に、そうした精神疾患の人がいると心配になるでしようが、
結論を先に言いますと、
『遺伝子は、変えられる』ので心配ありません。

先日動画で、
「夜型遺伝子を持っている人は朝型に変えられないは嘘」
という内容をお届けしました。

その元記事を書いた科学ライターの方も、
「遺伝子は、変えられない」と間違った常識を持っていたので、
完全に間違えた記事、というか「大嘘」を世界に配信してしまったのです。

生まれたときに悪い遺伝子を持っていたら、
自分の運命を変えられない。
と思っているでしょう。

それは、科学的に完全に間違いです。

病気の遺伝子を持っていても、
すぐそれで病気になるわけではありません。

がん遺伝子を持っていたら、生まれた時からがんなのか?
絶対に、違います。
50歳、60歳と高齢になってから、がんとして発病するのです。

精神的なショック、ストレス、睡眠不足、食べ物、飲み物、薬、紫外線、
放射線など様々な環境要因が、遺伝子の発現に影響を及ぼしたり、
遺伝子を傷つけたりします。

つまり、生まれた時の「遺伝子」で全てが決まるわけではなく、
「環境」が、かなり重要。

というか、「環境」が極めて重要なのです!!

仮に、親戚に「統合失調症」の人がいた場合、
「統合失調症」の遺伝子をもっている可能性はあります。
(まだ、厳密には特定されていません)
しかし、発現しないようにすればよいのです。

その方法は、睡眠、運動、ストレスを避ける、規則正しい生活、
バランスの良い食事など、遺伝子に悪影響を及ぼす悪い生活習慣を
極力排除すればよいだけなのです。

医者や科学者など、よっぽど科学に詳しい人をのぞき、
「遺伝子」について間違った知識を持っています。

自分は、悪い遺伝子を持っているから、人生真っ暗、みたいな。
それ、全て間違えですから。

この『遺伝子は、変えられる』という本は、
「エピジェネティクス」について、わかりやすく説明しています
。

「エピジェネティクス」というのは、
「DNAの配列変化によらない遺伝子発現を制御・伝達する
システムおよびその学術分野」と説明されますが、
これ読んでも正直よくわからないでしょう。

ザックリ言うと、
遺伝子というのは、
生まれた時に持っている遺伝子で全てが決まるわけではなく
生まれた後の環境やストレスによる遺伝子発現が変化、制御されている。
その仕組みを研究する学問のことです。

このエピジェネティクスという言葉、概念は、
ほとんどの人は知らないし、
今、初めて聞いた人も多いと思いますが、

「生まれたときの遺伝子で人生が決まるわけではない」。

むしろ
「その後の環境や生き方で、悪い遺伝子を封じ込めたり、
良い遺伝子を発現させたりすることが可能」という話が、
この『遺伝子は、変えられる』とよく分かるのです。

本書は、遺伝子に対する多くの誤解を、多数の実例を挙げながら、
わかりやすい文体で説明してくれている科学読み物です。

「遺伝子って何?」という疑問を持つ人に対しては、
非常におもしろく読めると思います。
(ただ、かなり骨太な一冊です)

『遺伝子は、変えられる。
──あなたの人生を根本から変えるエピジェネティクスの真実』
(シャロン・モアレム著、ダイヤモンド社)

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