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僕たちはどう死ぬのか?

『プロフェッショナル 仕事の流儀〜ジブリと宮崎駿の2399日』、
見ました。

すさまじいドキュメンタリー。
魂を揺さぶられました!

   
創作の苦悩。
私も、今、新刊の原稿を書いていますが、
「何で、こんなに苦しい思いをしているんだろう」と毎日思います。

宮崎駿も高畑勲も、当然、「創作の苦悩」との闘い。

しかしそれは、「創作の苦悩」ではあるけども、
創作を通じての、自己洞察。徹底して、自分と向き合う作業。
そこに手抜きをしたら、凡庸な作品しか生まれない。
 
自分のドロドロとした心の闇と向き会うことが、創作活動。
圧倒的に、共感しました。
 
私が最も共感したポイント。
「また(新作を)やろうと思ったのは?」の問いに、
宮崎は答える。「忘れるから」。

この言葉に、なぜか強く共感しました。

私は、2023年、5冊の本を出版した。
1年で3冊が最も良いペースと思うのですが、
なぜ「5冊」も出版したのか? 
 
それは、「忘れるから」です。
 
歳をとると、いろいろなことを忘れるのです。

だから、それを書きとめるしかない。
アウトプットするしかない。
それをしっかりとやっていかないと、
全てが「無」に帰していく。

素晴らしいアイデア、ひらめきも、消えてなくなります。
 
「老い」の恐怖。
その前の「創造」「クリエイション」する力が衰えていく・・・という恐怖。
私も、58歳にして、日々感じています。

この番組の中では、宮崎の新作『君たちはどう生きるか』
の制作裏舞台を描いています。

しかし、宮崎の先輩、高畑の死。
そして、宮崎自身が「老い」と「死」の恐怖にとらわれる。

くしくも
「僕たちはどう死ぬのか?」が、
リアルに描かれているのです。

「老い」と「死」の恐怖。
その対応は、クリエイションできるうちに
「作品」として形に残すしかないのです。

 
一点だけ気になったのは、やや演出過剰。

「老い」と「脳疲労」は、根本的に違います。
「老い」は、不可逆であるが、「脳疲労」は可逆的である。

 
『君たちはどう生きるか』という、
渾身の一作を作った宮崎駿は、魂をすり減らした。
そうとうにお疲れだったはず。

つまり、脳疲労の状態です。
 
誰でも、そうなる。

私でも、原稿を書き上げた後は、
しばらく抜け殻のような状態になります。
 
そんな「脳疲労」を、
認知症でも発病したかのように描くのは、どうみてもミスリードです。

 
映画監督は、命を削って、一本の映画を創り上げる。
作家である私も、命を削って、
一冊の本を書き上げているつもりでいた。
 
このドキュメンタリーを見て、もっと自分と向き合い、
もっと狂気の世界に踏み込んでもいいのか。
と強く思うのです。

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コメント

  1. リムルテンペスト より:

    先生こんにちは。できればプライベートのメールなどでご報告したかったのですが、このブログが一番読者の目につきにくいと思われたので、こちらでご報告いたします。
    『ストレスフリー超大全』のp292での「新規追求性」はもしかしたら「新奇追求性」の方が良いかもしれません。
    必要性が高まったので、もう一度最初から復習しております。大変勉強になっております。本当にありがとうございます。

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