映画『ダウンサイズ』がおもしろい。
見逃さないで、本当によかった。
予告編を見るとコメディ映画だが、
実際はかなり骨太なＳＦ映画といったところ。
マット・デイモンが一人、火星に残された
「もし」を描いた『オデッセイ』と比較してみると、
環境問題、資源、食料問題の解決法としてのダウンサイズ
（人間を１３センチのサイズに縮小する）
ＳＦ映画のように精緻に、そしてリアルに描いていく。
監督は、『サイドウェイ』『ファミリー・ツリー』
しっかりとした人物描写に定評がある。
アレクサンダー・ペイン監督と言えば、
『サイドウェイ』『ファミリー・ツリー』
「仕事や家族関係がうまくいかずに悶々としている人」
『サイドウェイ』や『ファミリー・ツリー』の主人公にも、
ものすごく共感しましたが、
『ダウンサイズ』のマット・デイモン演じる主人公ポール。
医者になれずに、「理学療法士」をしている。
挫折だらけの人生に、起死回生の一手、
「ダウンサイズ」をすることを決意する。
ダウンサイズによって、身体のサイズが小さくなると同時に、
所有資産が1000倍になるというのだ。
しかし、
ダウンサイズした彼に、予期せぬ生活が待っていた。
豪邸に住む優雅な生活は、彼をちっとも幸福にはしなかった。
そんな彼に、大きな転機が訪れる。
本当の幸福とは？
幸せに生きるためにはどうするのか？
ということが突きつけられるのだ。
当然ですが、物質的な欲求ではなく、
「自己実現」「他者貢献」「承認欲求」そして「人とのつながり」
高次の欲求が、人間にとって重要であり、不可欠であることを
改めて気付かせてくれるのです。
予告編からは、全く予想もつかない後半の話の展開には、
かなり驚かされます。
挫折だらけのポールの人生。
彼のした最後の決断に、涙がこぼれました。
骨太な人間ドラマ、そしてＳＦ的な設定が好きな人は、
見て損のない作品だと思います。
この予告編は、見ない方がいいかも
↓↓↓
『ダウンサイズ』公式サイト
https://downsize.jp/
完全「コメディ」映画の予告編
コチラは英語版の予告編
https://www.youtube.com/watch?
英語版の方が、映画の本質的なおもしろさをよく伝えていますね。
追伸
“downsize”には、「小型化」という意味の他に
「人員削減」という意味があります。
まさに、人類の「人員削減」計画的な、