書評/映画評

バビロン ~「ドーパミン的幸福」を求めすぎるとどうなるか?

映画『バビロン』。
狂乱、ドラッグ、泥酔、SEX。絢爛豪華の映像、
冒頭のパーティーシーンには、度肝を抜かれる。

ハリウッドの草創期。
昔は、こんな雰囲気で映画を撮っていたのか。
という映画ファンであれば、ワクワクがとまらない。

底辺からトップへ
上り詰めるサクセスストーリーもワクワクする。

そして、サイレントからトーキーへ。
トーキーに対応できずに没落する人。
そしてトーキーのチャンスに乗じて成功する人。明暗が分かれる。

ハリウッドの栄枯盛衰を、
何人かの人物にふりわけて描いていく壮大な叙事詩。

映画ファンであれば、
この「お祭り」映画にワクワクするわけだが、
明暗の「暗」の部分が結構キツい。

チャンスは、必ず訪れる!
有頂天になる足下をすくわれる。
頂点を極めると、あとは落ちるしかない。
ポジティブとネガティブな教訓が、いたるところにちりばめられている。

樺沢的には、
「ドラッグ、アルコール、ギャンブルは人生を破壊する」
という教訓に一票。

ドラッグ、アルコール、ギャンブル、快楽的なSEX
お金、物欲(高級車、高級住宅)、地位、名誉、成功。
本作の欲求は、全てが「ドーパミン的幸福」なのだ。

「ドーパミン的幸福」は、足ることをしらない。
「もっと、もっと」と、際限がない。

破滅するまで、
「ドーパミン的幸福」はあなたをけしかける。

「ドーパミン的幸福」を求めすぎるとどうなるのか?

というシミュレーションとしてみると、
「私たちはどう生きるべきか?」というヒントになるかもしれない。

幸福になるのに、大きな成功も、大金もいらない
ということに。

パーティー好きのアメリカ人は、
大喝采でこの作品を楽しむかもしれないが、
多くの冷静な日本人は、
この作品のノリについていけないかもしれない。

案の定、映画館はガラガラであった。

『バビロン』樺沢の評価は・・・・・・・・・  ★★★☆(3・8)

【全動画プレゼント】
あなたの悩みの95%は解決する。
YouTube「樺チャンネル」の全動画4000本のリストをプレゼント中。
今すぐダウンロードしてください。
https://canyon-ex.jp/fx2334/z6j0NW

コメントを残す

*

CAPTCHA