書評/映画評

いつくしみふかき ~人は悪魔のような父親を赦せるのか?

映画『いつくしみふかき』、
東京初日鑑賞してきました(テアトル新宿)。

悪魔の様な男と呼ばれるペテン師の広志(渡辺いっけい)。
広志は救いの手を差し伸べる人たちを、さらに裏切り、
人を傷つけ続け、どん底まで落ちていく最低の男。

そんな男も心を入れ替えることがありえるのか。
息子との偶然の出会い、それは福音となるのか。
それとも・・・。
 
最近でめっきり少なくなった「父親探し」と「父親殺し」
とストレートな「父性」テーマ。

主人公は父親と和解できるのか、できないのか。
最後まで、ハラハラ、ドキドキしましす。
 
そして、「人間は変われるのか?」というテーマ。
「努力すれば変わる」という人もいるし、
「人間の本質はそうそう変えられない」という人もいます。
本作ではどうでしょう。
 
インディーズ映画というのは、
予想外なストーリー展開をする作品が多く、
本作も最後まで展開が読めません。

かなりドロドロとした作品でありながら、
「愛」のあるテーマ。

そして、「希望」のある映画。
最後まで見ると、
この作品の持つポジティブなエネルギーに共鳴し、
涙がポロポロと流れます。
 
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019で観客賞である
「ゆうばりファンタランド大賞」作品賞など、
日本と世界の8つの賞を受賞しているだけはあります。
 
渡辺いっけいさん、長編映画初主演とは意外です。
渡辺さんと言えば、理解のある上司役というか
「良い人キャラ」のイメージですが、
本作てはかなりダークな「悪役」を演じているのも
ギャップがあって面白い。

そして、神父役のベテラン、
金田明夫さんの演技は安定感があります。
息子役のひきこもり、発達障害気味の青年を演じる遠山雄さんも、
後半の成長した後のイメージのギャップが凄い。
見応えがありました。
 
長野県飯田市ののどかな風景も、
良い味を出しています。
 
コロナウィルスによる映画館の閉鎖で、
東京での劇場上映が数ヶ月延期となり、
上映自体があやぶまれましたが、ようやくの劇場上映。

コロナ疲れの今、見ることで、心が癒やされる。
打ちのめされても立ち上がることが出来る! 
そんな勇気をもらえる、癒やし系の映画でした。

 
まずは、予告編をご覧ください。
https://eiga.com/movie/92505/
 
テアトル新宿にて上映中。
https://ttcg.jp/theatre_shinjuku/

主演の渡辺いっけいさん、大山晃一郎監督、助演の榎本桜さん。映画仲間の山口拓朗さん、城川 剛さんと集合写真。

主演の渡辺いっけいさん、大山晃一郎監督、助演の榎本桜さん。映画仲間の山口拓朗さん、城川 剛さんと集合写真。

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