子供の心霊現象やメンタル疾患は、
ほとんどの場合、「問題のある家庭」に起きる。
心霊現象とメンタル疾患は紙一重であって、
まあ同じと言ってもいいかもしれない。
家庭における心理的な歪みが、
一番の弱者である子供にあらわれるのが、
メンタル疾患であり、心霊現象でもある。
まさにそれを描いているのが、映画『エクソシスト』。
日本版エクソシスト、とも言える『来る』。
『告白』の中島哲也監督作品。
『告白』は傑作なのでかなり期待しましたが、
私としては「わかりやすすぎる」作りに、少々ガッカリしました。
最初の5分くらいで、大体の予想はつきます。
しかしながら、帰りのエレベーターの中では、
「最初から最後まで、全く意味がわからなかった」
と語る女性もいて、映画を見慣れない人には、
意外と難しい展開なのかもしれない。
2時間14分は、どうみても長すぎで、緊張感が持続しないし、
前半の妻夫木の「良いパパ」描写が冗長すぎる。
あと20分カットすれば、
もっとピリッとした作品になっただろう。
悪くはないのですが、傑作ではない。
『告白』と比べるとあまりに見劣りするし、
似たテーマなら韓国版エクソシストともいえる
『哭声/コクソン』があまりに秀逸。
まあ「心霊的なものへ恐怖」よりも「人間の怖さ」を描いた作品であり、
『告白』のように人間の二面性を描いた作品としてみると、
物凄く「深い」部分もある。
しかし、予告編も完全にホラー映画として売っているので、
「人間のドラマ」を楽しみたい観客は
劇場には来ていない気がする。
ということて、ホラー映画、心霊映画が大好きな私としては、
少々、ガッカリした作品。
でも、普通にみれば、普通に楽しめる作品ではあるでしょう。
『来る』 樺沢の評価は・・・ ★★★★
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