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患者は医者の説明を聞いていない!?

札幌の出版記念講演会&実家に帰省中。

先日、母親が目の手術をしました。
その主治医から直接、病状の説明を聞きたかったので、
母親の眼科の外来受診に同行しました。

主治医の先生は、
検査の結果や手術後の経過、今後の治療方針について、
20分以上もかけて、非常に詳しく、
非常にわかりやすく説明してくれました。

家に着いて、母親と話をすると、
いろいろと私に質問投げかけてきました。

その内容とは






先ほど、主治医が説明した内容と全く同じなのです。

主治医の20分以上の説明を、
母親は全く理解していなかった様子。

うなずきながら聞いている様子はあったものの、
結局の所、全く理解できていなかった。

ということで、完全なる「ザル聞き」。

「ザル聞き」というのは、本人は聞いているつもりでも、
全く記憶に残っていない。他人にその内容を説明できない状態を指す
樺沢の「造語」です。

私が、もう一度ゼロから質問し直し、
理解したように見えましたが、
翌日も全く同じような質問をしてきたので、愕然としました。

私の説明も、やはり「ザル聞き」だったようです(笑)。

母親は、耳が少し遠いのですが、
頭はかなりしっかりしている方です。

にもかかわらず、かなりわかりやすく説明していた
主治医の説明を全く理解していない・・・という。

母親は、80代でありますが、
こうした主治医と高齢者の患者での間の「すれ違い」・

医者は丁寧に説明しているのに、
患者は理解できない、
あるいは漫然と聞き流すだけの「ザル聞き」に
なっている・・・。

日本中の全ての外来で、
毎日、こうしたすれ違いが起きているのでしょう。

患者さんが高齢者の場合に限らず、
患者さんは「不安」や「緊張」している。
あるいは「痛み」や、様々な「症状」で気もそぞろになっている。
医師の言葉を集中して聞けない状態になっている人がほとんど。

医者から患者への病状説明。
どれだけわかりやすく、丁寧に説明したとしても、
こうした「ザル聞き」と、すれ違いは、なくならないでしょう。

時に「説明した/説明していない」という医療過誤、医療トラブルの
原因になるのです。

とりあえず、医者の立場としていいたいのは、
患者さんが「わからない」「理解できない」場合は、
素直に言って欲しい、ということ。

重要な説明、例えば「薬の飲み方」などを間違えてしまうと、
治る病気も、治らなくなってしまいますから。

私の元に送られてくるYouTubeの質問に、
「主治医が詳しく説明してくれない」という主治医への
不信感の相談が多いのですが、
ほとんどの主治医は、診断や症状、薬について最低限の説明は、
必ずしているはずです。

しかし、気もそぞろの患者さんには、その説明は全く届かない。

「ザル聞き」問題というのは、
医療の質を改善するために、
そしてあなたの病気を治すためにも、
絶対に避けては通れない問題だなあ、
と改めて認識したのでした。

追伸
「ザル聞き」を防ぐ方法については、
拙著『インプット大全』で詳しく解説しています。

『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)

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コメント

  1. ムユニコ より:

    家でも、夫や子供の相づちや返事は、全く当てになりません…
    調子合わせの合いの手を入れているだけで、頭の中は別の次元に飛んでいます。

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