精神科医の悩み相談室

本によって異なる内容が書かれている場合の対処法

【質問】

本の信憑性について。
本によっては、これは効果あると書かれてても、
別の本には、効果はそれほどない、と書かれてたりで、
どちらを信じたらいいか、迷うときがあります。
(タマネギさん、30歳、男性)

【回答】

本によって異なる内容が書かれている。
それは、よくあることです。

というか、当然です。

「科学」論文の世界でも、似たような研究において、
「効果あり」と「効果なし」の真逆の研究結果が出る場合は、
よーーーくあることです。

というか、似たような研究において、
全部が同じ結果になる、ということはまず滅多にないのです。

全体として「効果なし」の論文が主流だから、
「効果なし」で良いんじゃないの的な。

どこからどこまでが「エビデンス(科学的な根拠)あり」と言えるのか。
明確な基準もありません。

例えば、「糖質制限」についても、
「健康に良い」という研究と「健康に悪い」という研究の両方があります。

糖質を過剰に摂取すると健康に悪い。
糖質を厳しく制限すると、寿命は縮む。

私は、あまりとりすぎないけど、過剰に制限もしない。
「糖質適正」が妥当と思います。

では、「糖質適正」の量が、1日どれだけなのか?
いろいろと研究をみても、はっきりとはわかりません。

「糖質制限」が注目されるようになったのは、5年ほど前でしょうから、
「糖質制限」についての論文がたくさん出てくるには、
あと5年、10年かかるでしよう。

そういうわけで、科学の世界でも「賛成」「反対」。
「効果あり」「効果なし」と、立場が対立するわけですから、
「本」「書籍」の場合は、さらにそれが顕著に現れるのです。

その場合どうすればよいのか?

私は、「とりあえず、やってみる」のが良いと思います。

百万円の装置を買わなければいけないとか、
1年以上やらないと効果が出ないとか、
そうした敷居の高い健康法は別として、
とりあえず、やってみれば良いのです。

例えば、
「糖質制限」がダイエットに効果があるのか? 健康に良いのか?
気になるなら、1週間「糖質制限」してみれば良いのです。

「糖質制限」にお金はかかりません。
1週間であれば、著しく健康を害することもないでしょう。
つまり、ノーリスクです。

それで、1週間試して、体調が良いのか。悪いのか。
体重が少しでも減るのか、全く減らないのか。

明らかな結果は出なくとも、
何らかの「感触」は得られるはずです。

どんな健康法でも、人によって「合う」「合わない」という
のがありますから、とりあえずやってみて、
感触を試すというのがよいと思います。

少なくとも、私はそうしています。

ちなみに、「糖質制限」を試したときは、
頭がクラクラして、「文章を書く」という集中力の高い作業が
全く不可能になりましたので、すぐにやめました。

以前読んだ本に、
「エプソムソルト (硫酸マグネシウム) 入浴剤 」
https://amzn.to/2OMwJI4

が、睡眠を深める、疲労回復に良い、と書いてありました。

実は、「マグネシウム」が「睡眠に良い」とか「疲労回復に良い」という
信憑性のある科学研究は、ほとんどないのです。
(明らかなマグネシウム欠乏症の場合は別として)

では、本当に「効果がない」のかというと、
実際に研究をして「全く効果がなかった」という論文もない。

つまり、「効果がない」とも証明されていないのです。

では、どうすればよいのか?
「とりあえず、やってみる」のが良いと思います。

たったの1,300円で買えるし、
マグネシウムは温泉にもたっぶり含まれていますから、
身体に悪いということはありませんから。

ということで、
3日間の関西出張から帰ってきてヘロヘロの状態で
マグネシウム浴をしてみましたが、結果はどうだったのか?







ものすごーーく、グッスリ眠れました。

最近、ないくらい深い睡眠。
朝の目覚めも最高で、目覚まし時計の30分前に、スッキリと目が覚めました。

あっ、しまった!
睡眠アプリで記録するのをすっかり忘れていました。
間違いなく、深い睡眠が多かったはずなのに・・・。

筋肉痛は若干は残るものの、
疲労もかなり回復しています。

予想以上の効果に満足しました。

入浴自体が、睡眠を深める効果があることは、すでに証明されていますので、
全てが「マグネシウム」の効果とはいえませんが、
マグネシウム浴が「睡眠を深める」「疲労回復」に効果がありそうだ
という感触は得ましたので、続けたいと思います。

来週からアメリカに行くので、旅行に持っていきます。

旅行中は疲労がたまるので、
「疲労回復」の効果をみるにはうってつけです。

タバコの害が初めて報告されてから、
タバコの害が十分なエビデンスを持って証明され、
それが広く認知されるまで、4、50年以上かかっているのです。

薬の開発においても、動物実験から人間に対する治験をして、
「本当に効果がある」と証明され、商品として売られるまで、
15~20年かかります。

何かが効果がある。
あるいは、効果がない。

本格的に証明されるには、膨大な年月がかかるのです。

ですから、「健康に良い」という食品や健康法があったなら、
「とりあえず、やってみる」のは、
悪いことではないと思います。

それによって、明らかに調子がよくなる場合も、
結構多いですから。

私も「6時間以上の睡眠」「週2時間以上の運動」「早起き」
などの健康法を、繰り返しおすすめしていますが、
とりあえず1週間で良いので試して欲しいです。

体調が良くなった。症状が軽くなった。社会復帰できた。
仕事がバリバリできるようになった。
という感謝のメールがたくさん届いています。

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