人間の「性格」を変えることはかなりたいへんですが、
「感情」をコントロールすることは、極めて簡単です。
例えば、「緊張しやすい」性格を変えるのは難しいですが、
「極めて緊張した状態」を緩和するのは、１分あれば誰にでもできます。
拙著『いい緊張は能力を２倍にする』（文響社）
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に書かれた、緊張を緩和する「１分間呼吸法」を行えば、
誰でも１分後には、緊張を緩和することができます。
１００の緊張を誰でも９０や８０に減らすことは、実に簡単です。練習すると、
６０くらいの「適度な緊張」に持っていくことが可能です。
なので、感情のコントロールが苦手な人は、何か本を一冊読んで、
その内容をきちんと実行すれば、誰でも、克服することが可能です。
しかしながら、そういう人に限って本を読まないし、
読んでも実行しないのですから不思議なものです。
実際、『いい緊張は能力を２倍にする』は、悲惨なほどに売れていない。
それが、全てを証明しています。
なぜかというと、多くの人は「本を読んで、ちょこっと実践するくらいで、
感情コントロールができるようになる」という事実を知らないから。
「自分は、緊張しやすい」と悩む割には、
どういうわけか何の学びも努力もしないのです。
私の元に、「怒りをコントロールする方法を教えて下さい」
という質問がよく送られてきますが、
YouTubeで一度もとりあげたことはありません。
なぜならば、
「怒りについてコントロールする本を一冊買って読んで実行してください」
の一言で終わってしまうからです。
あるいは、「その分野についての本を一冊買って読んで実行してください」
というアドバイスをすると、必ずのように「おすすめの本を教えて下さい」
という質問が来ます。
大きな書店に行って、自分で気に入った本を選ぶのがベストなのに、
それができないと・・・。
わかりました。
ということで、
「怒りをコントロールしたい」「つい怒りを爆発させてしまう」
という人は、精神科医、藤井英雄さんの
『怒りにとらわれないマインドフルネス 』（大和書房）
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を読んで、実践してください。
ここまで具体的に指示すれば、
行動が苦手な人も、動き出せるはずです。
この本の良いところは、一つひとつのワークが超簡単で、
「１０秒」で完結するところです。
怒りの持続時間は「６秒」と言いますから、
「怒り」がわいた時に、１０秒のワークを行うと、
怒りが鎮まるというのは、脳科学的にも正解です。
例えば、怒りを鎮める１３のマインドフル瞑想の一番目。
「ゆっくりと止めずに、呼吸する」は、
１ 「はじめ」と宣言する
２ １０秒間、「今、ここ」を感じながら、
意図的にゆっくりと呼吸し、呼吸によっておなかや胸に気持ちを向けていく
３ 「おわり」と宣言する。
ただ、これだけです。
これなら、誰にでもできますね。
怒った時に、このワークを行えば、
「呼吸」の効果（副交感神経を優位にする）と、
「怒り」以外に意識を向ける効果のダブル効果によって、
「怒り」は急速に鎮まります。嘘だと思ったら、実行して欲しい。
実行すればわかります。
やらないのと比べると、間違いなく、「怒り」は鎮まります。
「１０秒」で完結するので、どれだけ忙しい人でも、
どれだけ怠慢な人でも、「意識」さえすれば誰でもできるという、
「簡易」さがいいですね。
「怒り」をコントロールする本は、山ほど出ていますが、
外国人によって書かれた本は、難しすぎる。言い換えると
「論理的にしっかりと構築されている」わけですが、
一般の人には、心理学的な理論よりも「取り組みやすさ」。
「簡便さ」の方が、何倍も重要でしょう。
本書は、「怒り」のコントロールを基本に書かれていますが、
本書の方法は「緊張」「不安」「自己嫌悪」「悲しみ」など、
全ての「ネガティブ感情」のコントロールにそのまま利用することが可能です。
最近は、
＃ ストレスの解消にマインドフルネスが有効。
＃ メンタル疾患の治療にマインドフルネスが有効。
＃ レジリエンス（ストレス耐性）を高めるのにマインドフルネスが有効。
といった研究が山ほど出ていますので、メンタルが不安定な人には、
マインドフルネスは身に着けておいて、絶対に損はありません。
えっ、「そもそもマインドフルネスって何ですか？」って。
それは、この本を読めば、よーーくわかりますので、読んでみてください。
『怒りにとらわれないマインドフルネス 』（大和書房、藤井英雄著）
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