だいぶ遅くなりましたが、
『アベンジャーズ/エンドゲーム』見ました。
以下、ストーリーについての言及がありますので、
映画を見ていない方は、ご注意ください。
【ネタバレあり】です
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以前から公言しているように、
私はタイムトラベルものが大大大嫌いです。
時間をさかのぼって、過去を改ざんし、問題解決を測る。
発想自体がネガティブすぎます。
そんな、タイムトラベル嫌いの私としては、
この『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、「うーーん」と言わざるを得ない内容。
何も考えずに、頭空っぽにしてみれば、楽しい映画かもしれませんが、
細かい所をついていけば、どうみてもタイムパラドックスでしょう。
ファンサイトを読むと、
独自ルール的なもので伏線も張られていて辻褄はあっていると解説されます。
https://ameblo.jp/moji-taro/entry-12459217227.html
「バック・トゥ・ザ・フューチャーは間違ってる」というセリフ。
＞過去に行って何かを改変した場合、変更されるのは「その世界」の未来であって、
＞「こっちの世界」には影響がない。
というタイムスリップルールで描かれている。
ルールはわかるけど、「それ最初に言ってよ」という話し。
少なくとも、『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』で言及されているとか。
これは、後出しジャンケンみたいなもの。
というか、ジャンケンでグーとパーが出ているのに、
今から「グー」は「パー」より強い、とルール変更するようなもの。
過去に戻っても、未来に影響を及ぼさない！
「タイムパラドックス」なし、ってことでしょう。
それ、どうみても「反則」「禁じ手」というか、
単なる「ご都合主義」。
「タイムトラベルあり」になると、
結局、「何でもあり」になってしまう。
制限があるから、物語がおもしろいわけで、
制限のないストーリーは、チョーーーーーーーつまらない。
『スター・ウォーズ エピソード８』のハイパードライブで敵を撃破する
というのと同じ。
ＳＦには禁じ手というのがあって、その一線を超えてしまうと、
「なんでもあり」の世界が広がっている。
そこには、科学（サイエンス）とか無関係のご都合主義の世界。
だから、それなら「量子力学」とか中途半端に出さないで欲しい。
雑誌「スターログ」を創刊号以外全巻持っている、
頭の固い４０年来のＳＦ映画ファンとしては、
そんなことを考えます。
過去に遡って子供のサノスを殺してもＮＧなのに、
過去のサノスが現代に現れて、そのサノスを殺すのはあり、
わけわかんない。
過去のサノスが死んでしまうと、
サノスの宝石集めも、指パッチンによる
人類５０％消滅もなかったということ？
そうすると、彼らが力を合わせて戦う理由も、
動機も全て消滅してしまうんじゃないのか？
考えれば考えるほど、矛盾だらけの気がするのは、私だけだろうか。
そもそも、
「指ぱっちんで何でも実現する」とか
「タイムトラベル可能」
というのが、アベンジャーズの世界観とは異質なものでしょう。
自分の短所や弱点を、互いの長所で補い合い、
困難なミッションをクリアしていくのが、
アベンジャーズの醍醐味と思っていましたが、
「指ぱっちん」や「タイムトラベル」という究極技を出すということは、
彼らの特殊能力を全否定してるとしか思えないのです。
まあ、漫画なので、
「なんでもありのご都合主義で良いだろう」
「そう、細かい所を言うな」と思う人もいるでしょうが、
本作は最低限度の「一貫性」が存在しないので、
物語として破綻している、というのが私の考えです。
まあ、スターク（アイアンマンの人）が父親と会うシーン。
あるいは、過去の時代でそれぞれが最愛の人と出会うシーンは、
ホロッときましたけど・・・。
スパイダーマンが、スタークを父親（父性）として、
そのスピリットを受け継ぐ的なところも良い。
次の「スパイダーマン」が楽しみになった。
そんな、見応えのあるシーンはあります。
結局の所、それぞれの行動理念が「家族を救う」という、
肌感覚で理解できるテーマに収束していく部分もよかった。
結局、ヒーローも普通の人間も、自分を救う、
そして家族を救うだけで一杯一杯なんだという。
自分を救えない人間が、世界を救えないよね。
というテーマは共感します。
ということで、タイムトラベル以外の人間ドラマとしては、
結構楽しめましたよ（笑）。
めでたし、めでたし。
樺沢の評価は・・・・・・・ ★★☆（２・５）
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