映画『ワンオペレーション』、おもしろかった!
ただ、ほとんどの人には、
「意味不明」な映画で、おもしろくない・・・
かもしれません。
家事、病気の娘の育児、介護、
そしてセラピストの仕事を、ワンオペでこなすリンダ。
睡眠もとれず、あまりの忙しさのために、
精神的に不調をきたしていく。
どこまでが現実で、どこまでが精神世界なのか、
境界不明な状態に・・・。
同じくA24作品である『ボーはおそれている』と
似た作品ですが、一言で言えば、
「メンタルを病む」プロセスが、
当事者の視線で、克明に描かれます。
本人は、正論を述べているつもりが、
他者から見ると、「混乱の極み」なのです。
リンダは、心理カウンセラーですが、
自分がクライアントにするアドバイスとは
真逆の「メンタルに悪いこと」
に次々と手を出していきます。
♯睡眠を削って頑張る
♯ジャンクフードを食べる
♯お酒に頼る
♯薬物に手を出す
♯カウンセラーや専門家のアドバイスを聞かない
♯そのアドバイスをちっとも守らない
♯「できない言い訳」をする
♯感情を他人にぶつけて、状況を悪化させる
♯人に頼らずに、全部、自分でやろうとする
♯大丈夫じゃないのに、「大丈夫」と言う
♯自分を責める
やってはいけないことの全部のせの
まさに「メンタル悪化大全」。
この映画を見ると、
メンタルに悪いことを全て学べるのです。
患者さんと一緒に鑑賞会でもしたいくらいですが、
あまりにも「ドンピシャ」すぎて、見ているのが辛すぎる。
最後まで見られる患者さんは、いないでしょう。
ケアラー(介護や世話をする人)の心理も、
生々しく描いています。
「完璧な母親でありたい」
「子どもが病気になったのは自分のせい」
といった自責の念の描写は、
ケアラーの心理の本質につながる部分。
それをどストレートに描いた本作は、
超骨太な作品、と言えるでしょう。
一見するとわけがわからない描写が続きますが、
「メンタルの悪化」と「ケアラーの心理」に注目すると、
リンダの全ての行動、全ての言葉が、
説明可能です。
ということで、全く万人向けと言えませんが、
見終わった後にいろいろと考えさせられる。
強烈なインパクトを持ったA24らしい
破天荒な作品であることは、間違いない。
追伸
介護関係者や実際のケアラーの方には、
ヒントが多い作品だと思います。
『ワンオペレーション』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★ (4・4)
『ワンオペレーション』の予告編を見る
https://youtu.be/z6YSxRXGS0s
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