『映画ちいかわ』大ヒット上映中。
もう一度見たくなる、妙にクセになる不思議な映画。
リピーターも続出しているようです。
昨日、『映画ちいかわ』の主題歌「くつずれ」の
YouTube動画を何度も見返してしまいました。
妙にクセになるし、もう一度見たくなるのです。
「くつずれ」の歌詞の一節。
「くつずれが 痛くとも 痛くとも」
が、妙に耳に残ります。
なぜでしょう?
普通なら
「くつずれが、痛くても、痛くても」か
「くつずれが、痛いけど、痛いけど」
といった表現になるはず。
「それが痛くとも」という言葉づかいに、
妙な違和感が残るのです。
これは、心理学でいうところの、
認知的不協和です!!
認知的不協和(Cognitive Dissonance)とは、
矛盾する2つの認知(考え、感情、事実など)が
同時に存在するときに覚える、
不快感や精神的なストレスのことです。
アメリカの社会心理学者レオン・フェスティンガーが
1957年に提唱した概念で、
人はこの「不快な不協和」を解消するために、
無意識に自分の考えや解釈(認知)を変えたり、
都合のよい理由づけ(合理化)をしたりする傾向
があります。
『映画ちいかわ』では、その認知的不協和を
解消するために、(原因をはっきりさせるために)
もう一度映画を見たい。
YouTubeやXで、わかりやすく解説している人が
いないか調べたい。
それを見たり、調べたりしないと「落ち着かない」。
という居心地の悪さが生じるのです。
「くつずれ」の歌詞も、
普通だと「痛くても」のはずが、どうして「痛くとも」
なのか? 気になってしょうがないのです。
というように、『映画ちいかわ』を、
認知的不協和で見直してみると、
山ほどの認知的不協和が大量に、
意図的に盛り込まれていることがわかります。
(1)「ちいさくてかわいい」ビジュアルなのに、
妙に「怖ろしい」ストーリー
(2)言葉を喋るキャラと喋れないキャラがいる
のはなぜ?
(3)可愛らしいセイレーンが笑顔と可愛らしい
歌声で、チョー「怖ろしい歌詞」を歌う違和感
(4)「実質無料」のパラダイスと引きかえの「命懸けの討伐」
(5)村人の好意、もてなしに、隠された打算と悪意
(6)不老不死の「永遠の命」と引きかえの「永遠の苦しみ」
(7)可愛らしくデフォルメされたキャラクターと
相容れないリアルな背景、風景映像
(8)「ちいかわ」たちの友情、懸命で健気な努力と、
現実的な因果応報、罪と罰
(9)命の危機に瀕するピンチと同居する、笑い、ユーモア
(10)「友情の大切さ」と「喪失の強烈な痛み」
などなど。
全てのシーンに、認知的不協和が仕掛けられている
といっても過言ではありません。
認知的不協和を消すためには、
映画のストーリーやセリフは変わらないので、
観客が、自分の考えや解釈(認知)を変えることが必要。
そのためには、作品を見返したり、
原作、動画、解説などを見て、
「違和感」を言語化しないと気がすまなくなる。
SNSで、『映画ちいかわ』が盛り上がる理由が、
よくわかりますね。
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