書評/映画評

AI時代、本当に必要な力は?

8月5日発売、『知性大全』。

AIやスマホに頼り過ぎて、
自分の頭で考えられない人が激増しています。

そんな、今、人類にとって最も大切なことは、
自分の頭で考え、自分で行動する力。
知識を行動に変える力、
「知性」だと思うのです。

「知性」というのは、本当に重要。

今まで、「知性」をタイトルに含む本は
出版されていますが、
「知性」自体を深く議論する本は、
非常に少ないです。

なので、「知性とは何か?」
「どうすれば知性が磨かれるのか?」を
徹底的に深掘りする1冊
『知性大全』を書こう! と思ったのです。

そして、『知性大全』発売1週間前の今日。
「知性」をタイトルに含む本が発売されました。

『知性大全』の著者としては、
その本を読まないわけにはいきません。

本日発売のその本は
↓
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書き方のプロ、山口拓朗さんの新刊
『聞く力は最高の知性である』
(SBクリエイティブ)

です。

2025年3月に発売された
『読解力は最強の知性である』の続編。

さて、実際に読んでみて、
樺沢はどう思ったのか?

『聞く力は最高の知性である』
『読解力は最強の知性である』
この2冊の本から、
山口さんは「聞く力」や「読解力」という
「インプット力」が、知性を磨く上で重要である、
と考えているようです。

これは、全く正しいと思います。

ただ「知性」の全体像を考えるうえで、
インプットは、その一部である。
ということも、意識しないといけません。

「知性」とは何か?

『知性大全』の執筆前に、
「知性」について様々な本を読み、
ネットで検索したり、
AIとも、何度も議論を重ねましたが、
「知性」の明確な定義というのは、
存在しないことがわかりました。

これだけ有名な言葉なのに、
「定義」があいまいである。
ということに、まず驚かされます。

知性は、
それだけ難しい概念である

ということ。

定義を決めないと、議論できないので、
『知性大全』では、
「情報、知識を行動にうつし現実を変える力」
と定義
し、
「知る→考える→決断する→行動する→修正する」
の5ステップ(知性サイクル)を回すことで
知性を磨くことができる
、と考えました。

インプット(知る)→アウトプット(考える、決断する、行動する)
→フィードバック(修正する)
というアウトプット・サイクルを回せ!
という、『アウトプット大全』の応用型です。

重要なのは、「知性」を磨くための
最初のステップが「インプット」であり、
そのためには「読解力」や聞く力」が重要
である。

ということで、
山口さんの見解と樺沢の見解が一致します。

ただ、「聞く力」や「読解力」は、
「知性の入り口」ではありますが、
「知性」そのものではありませんので、
「聞く力(読解力)は最高(最強)の知性である」
というよりも、
「聞く力(読解力)は最高(最強)の知性(の入り口)である」
の方が、正確と言えるでしょう。

『知性大全』は、
“AI時代に最も重要なスキルは「読解力」”
と書いています。

文章を読めない人は、
AIが出力する最適解を読めない、理解できない、
行動できないので、
AIの性能がどれほど高まっても、
ユーザーの「読解力」が低いままだと、
何の役にも立たないのです。

ということで、山口さんの
「読解力は最強の知性である」
という意見には、大賛成です。

しかし、「聞く」という切り口は、
私は、あまり意識していなかったので、
本書『聞く力は最高の知性である』
を読んで、ハッとする点がいくつもありました。

>コミュニケーション力を左右するのは、
>「話す力」よりも、むしろ「聞く力」

(35ページ)

と書かれていますが、
「聞く力」を養うことで、共感力を鍛え、
結果としてコミュニケーション力が鍛えられる、
というメリットがあります。

AI時代は、AIにできない、
AIが苦手とするスキルで勝負する
必要がありますから、
「コミュニケーション力を鍛える」のは正解です。

そのためには、
コミュニケーション力のベースとして
「聞く力」が必要になってきます。

本書には、
「聞く」を起点に、情報を知識に引き上げて、
活用する方法が書かれています。

♯スタート地点は「無知の知」
♯思考をデザインする
♯「アンテナ」を立てる
♯学びが加速する「仮説→検証」
♯「拡散」と「収束」の往復運動
♯会話が「点」で終わる人、「線」でつなぐ人
♯本質をつかむ「問い」

これらは、『知性大全』にもほぼ同じ表現として
登場するので、
知的生産性を高める方法(ノウハウ)は共通している。
基盤は同じなのだ
ということを、『聞く力』と『知性大全』の
両方を読むことで、気付くことでしょう。

インプットには、
「読む」と「聞く」の二つの方法があります。

「読む」のが得意な人も、苦手な人も
「聞く」のが得意な人も、苦手な人も
改めてインプット力の一翼を担う「聞く力」の
計り知れないメリットと、
それを養う具体的な方法について
改めて学んでおいて損はないでしょう。

ちなみに、「読解力を養う方法」については、
『知性大全』では、3項目6ページを使って
詳しく説明していますが、
「聞く力を養う方法」については
全く解説されていません。

なので
『聞く力は最高の知性である』を読むと
『知性大全』を補うこともできそうです。

AI時代に「知性」は重要である。
そして、その「知性」をどのように磨いていくのか?

富士山を登山するのに、
いくつもの登山口があるように、
「聞く力」も、その登山口の一つであることは、
間違いありません。

『聞く力は最高の知性である』
(山口拓朗著、SBクリエイティブ)

【関連ページ】
山口拓朗さんの他の本も気になる方は、以下の書評も参考にしてください。

子どものコミュニケーション力を爆上げする方法
https://kabasawa3.com/blog/book-movie/how-to-boost-your-childs-communication-skills

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思い通りに速く書ける人の文章のスゴ技BEST100 ~文章力があれば、全てがうまくいく!
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言語化大全 ~言語化の方法を、もっと具体的に知りたい!
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マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。 ~コピペするだけで文章が上達する!?
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インプットとアウトプットの橋渡しが『理解力』
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